チョンキンマンション
中国語で重慶大厦という漢字表記がチョンキンマンションだということも、それがどんな場所なのかも、当時、私は全く知りませんでした。 そんな中、久しぶりに訪れた香港で仕事関係の知人に対し、「『チョンキンマンション』で友人と待ち合わせしているから連れて行って!」とお願いし、変な顔をされました。
「チョンキンマンション」と言う私の発音が悪かったのか「どこ?」と聞き返され、もう一度、「九龍のチョンキンマンション」と言ったところ、通じたものの思うところがある様子で「女性の待ち合わせ場所として相応しくない。地元では普通の人は足を踏み入れないよ。」などと言われました。
これは、今から4年前、2016年5月の事なので、今は少し様子が異なる可能性もあります。 でも、「地元の人が日常的に遊びに行く場所ではない」というのは今も変わらないかな?と思っています。
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チョンキンマンションは重慶大厦
北京語、広東語、英語、日本語で異なる呼び名
因みに重慶大厦は北京語ではChóngqìng dàshà (チョンチン ダーシャー)。
重慶がChóngqìng、大厦(dàshà)は建物という意味です。
これが、広東語では少し異なり、発音はカタカナ読みでチョンヘン ダーイハーとなります。
なお、日本語カタカナのチョンキンマンションは英語名称に合わせていると思いますが、これも少し異なります。
現地の英語看板での記載はChungking Mansions (カタカナ読みでチュンキン マンションズ)です。
チョンキンマンションの印象
さて、チョンキンマンションに着くと、アフリカ系、インド系を中心に若い男性が入口で手持無沙汰にたむろっていました。 連れて来てくれた香港の紳士は「ほらね。言ったでしょ? 地元の人はいないの。」と小声で私に言いました。 次のアポがある彼は「友達との待ち合わせなら仕方ないけど、中の散策はほどほどにね...」というような意味の言葉を残し、「じゃ、これで...」と帰って行きました。
確かに中国系と思われる顔は少なく、一時的に滞在するバッグパッカーや香港におけるマイノリティーが集まる場所のように思えました。
後で知ったのですがNHKのドキュメンタリーで「香港 チョンキンマンションへようこそ」という番組がありました。 香港に行く前に見ておきたかったな...と思います。
チョンキンマンションに連れて来てくれた知人と別れた後、1階付近をうろうろしていた所、待ち合わせの友人と会った為、チョンキンマンションを後にしましたが、直前まで高級ホテル「ザ・ペニンシュラ」を訪れていた私は、ほんの5分歩くだけで世界が変わることに驚きました。
チョンキンマンションの場所
チョンキンマンションは九龍(クーロン/カオルーン)のメインストリート「ネイザンロード」(弥敦道)に面しており、地下鉄の尖沙咀駅(ツィム・シャー・ツィ駅)を出てすぐです。 (上記の地図と共に下記のYouTubeビデオを見ればわかりやすいと思います。)
チョンキンマンションの両替屋
因みに待ち合わせ相手の友人は私より5歳程年上で、たった一人で仕事をしている個人事業主。 若い頃から今に至るまで、日本と香港、中国を一年中行き来している日本女性です。 場慣れしている彼女にとっては、別段おかしな待ち合わせ場所ではなかったのだろうと想像します。
むしろ彼女は「チョンキンマンションの両替屋さんはレートが良いので、お薦め!」と私に勧めてくれました。
チョンキンマンションの両替屋さんについて、YouTubeで見つけたので、貼っておきます。
香港 おすすめの両替所 カオス! 重慶大厦 (チョンキンマンション) 2019/11/6 公開
興味がおありの方は、レートを比較してみればいかがでしょう?
因みに私自身は現金からの両替は行わず、ATMの利用が中心ですが...
昔の香港と九龍城
なお、香港を訪れるのは1980年代以来だったので、いわゆる浦島太郎状態でした。 空港といえば昔のカイタック空港(啓徳空港)しか知らず、中国深圳に向かう列車も国境付近でアヒルが泳いでいるのんびりした風景や客家(ハッカ)の高齢女性が独特の衣装を身に着けていた印象を引きずっていた為、小学生の子供が国境を越え、深圳から香港に通学する姿に衝撃を覚えました。 丁度、午後の授業が終わったところなのか、小学生がたくさん国際列車に乗っている光景は私の目には奇妙に写りました。
チョンキンマンションを訪れた際、30年前の香港にあったガオルンセン(九龍城)を少しだけ思い出しました。 色々な人から「九龍城は絶対に立ち入っちゃダメ」と言われていた為、結局行けずじまいでしたので...
念の為、知らない方のために九龍城の映像はこちら ↓
チョンキンマンションの歴史
昔、何度もネイザンロードを行き来したはずなのに、なぜかチョンキンマンションの存在に気付きませんでした。 調べてみたら、元々は個人向け住宅を主な目的に1961年に作られた集合建築物で、16階・17階建てのビル5棟で構成されている、との事。
その後、住宅としての利用ではなく、場所が便利なこともあり、商業用の利用が多くなったようです。 両替屋や安価なゲストハウスなどが複数入っているため、現在は、バッグパッカーや出稼ぎ労働者の利用が多い状態です。 それでもウィキペディアによると4,000名位の人が住んでいる、とのことです。
チョンキンマンションでは何度か火事や事件が発生しました。
例えば、1988年2月21日の火事でデンマークからの旅行者が亡くなり、1995年にはインドからの旅行者が同行のスリランカ人旅行者に殺されるという悲惨な事件もあったようです。 その他、薬物事件や不法滞在、詐欺その他の軽犯罪もあり、1995年の摘発では男女52名、1996年には男女59名の外国人が逮捕されたそうです。
その後、2003年になり監視カメラの設置が始まり、2013年には建物の公共場所70%に330台のカメラの設置が完了した、との事です。
動画で香港旅行: 重慶大厦(チョンキンマンション)屋上 Video traveling Hong Kong: The rooftop of Chungking Mansions
以上、待ち合わせだけで中をゆっくり見ることもありませんでしたので、次回、近くを通ることがあれば、もう少しだけ、覗いてみようかな?と思っています。
なお、これは全然関係ありませんが...
香港庭園
私が高校生の頃に好きだったスージー&ザ・バンシーズの代表曲Hong Kong Gardenです。 妖精の英訳というとfairyを思い浮かべますが、bansheeというと如何にもケルト的な怪しさがあって、面白いバンド名ですが、この話はまた追って後日...
Siouxsie & the Banshees - Hong Kong Garden - Revolver (ATV 1978)
因みに「香港庭園」というと、私の頭にはタイガーバームガーデンが思い浮かんでしまいます。 そこもまた、怪しげな魅力のある面白い庭園でした。
香港に行かれる予定の方はガイドブックもどうぞ...
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今日も最後までご覧いただき、ありがとうございました。
ついでながら、香港についての過去記事はコチラ ↓
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